新四年生・大学院を受験される方へ
石坂研究室は2010年に発足した研究室です。光と電子を使った先端計測を駆使して、新しい物質や物性、機能の探究を目指し、日々研究を行っています。
主力として用いるのは「光電子分光」と呼ばれる手法で、光電効果により放出される電子を直接分析することにより、物質中の電子のエネルギー、運動量、スピン、波動関数などの情報を直接得ることができます。これらの情報があれば、物質の電磁気的性質すなわち電子物性をほぼ知ることができる、というのが固体物理学の基礎が教えるところです(が、実際はそう上手くは行かないことが多いのもまた魅力です)。発足時はゼロからのスタートでしたが、教員学生一丸となって研究室を立ち上げ、今では工学部6号館の実験室に作った光電子分光装置+レーザー光源や表面準備装置をコンスタントに使って、どんどん実験しています。最近特に力を入れているのは下記のような物質群です。

・空間反転対称性の破れた半導体・金属・超伝導体
  バンドの分裂構造、運動量vsスピン分極、超伝導状態の解明

・トポロジカルな性質を持つ絶縁体・金属・超伝導体
  トポロジカル表面状態、超伝導状態の解明、電子構造の理解と新物質探索

・スピン・軌道・格子が複雑に絡んだ鉄系高温超伝導体
  磁気・軌道秩序、電子ネマチック・擬ギャップ状態、高温超伝導の解明

・酸化物半導体の表面における電子構造
表面伝導層の電子構造の分光学的解明、新機能の探索

この他にも負膨張材料、熱電材料、分子性導体や金属錯体など、色々な物質群の電子構造/機能に興味を持って研究を行っています。

今年度はさらにフェムト秒レーザーと電子線回折を組み合わせた時間分解測定系がちょうど立ち上がり、いよいよ結晶構造ダイナミクスの観測に着手します。時間分解光電子分光とも合わせて、多様な物質を非平衡状態にしたときの電子構造と結晶構造をフェムト~ピコ秒オーダーで実時間観測することを目指します。

上記のような研究内容に興味がある、装置/光源の開発もやってみたい、という方とぜひ一緒に研究していきたいと思っています。見学、相談などいつでも歓迎いたしますので、お気軽にご連絡ください。

石坂
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